まだ実物見ておりません。サンプルとして送られてきた表紙の写真がこれ。縦長でいかにもハンドブックって感じ。

 

今年の冬は 2005〜2006

今年も12月からずっとニュージーランドに来ています。

遊んでばかりいるなぁと思われているようですが、このところ毎年、2月のボートショウに間に合うように本を書いているので、12月から1月にかけては結構忙しいのです。
今年は『実践 ヨット用語ハンドブック』(以下ハンドブック)です。

舵社からはすでに『ヨット、モーターボート用語辞典』(以下、用語辞典)が出ておりまして、これがまた詳しい。造船用語や古い帆船用語みたいのまで網羅しており、逆に「今時使わんでしょ」という用法まで多岐に渡っております。自分でも文章書く時はいつもお世話になっているのですが、ここはひとつ、もっと実用的なヤツを作ろうよ、という話しになり、ワタシにおはちが回ってきたというわけ。

原稿執筆の合間を縫って作った鏡台。塗装はこれから。主に暖炉の燃料用として売っている薪(トランク一杯10ドル)を張り合わせるなどして作ってあります。


こちらは同様に薪で作った居間のテーブル。民芸調にしてみました。上にあるのが愛用の孫の手。こだわりがあるわけじゃないんだけど、いざ捜すとなかなか売ってないのです。これはハワイのお土産で伸縮タイプ。

『用語辞典』は、故野本謙作氏を中心として編纂され、その野本氏が脱稿直後に不慮の死をとげられた事もあり、刊行されるまで約6年の年月を経ています。

かたや『ハンドブック』の方は、昨年夏頃に構想が練られ、秋から一気に見出し語の絞り込みに取りかかり、実際書いたのは12月の正味2週間。
この2週間は、もうね、書きましたよ。一心不乱に。元々筆は速いほうなのですが、これだけまとまった量を一気に書いたのは初めて。
テレビがない(あるけど、面白い番組がない)、電話もほとんどかかってこない、回りに友達もいないので遊びの誘いもない、おまけに暑くも寒くもない、という理想的な作業環境もあり、とことん集中することができました。

もちろん、一日中書き続けるわけにもいかず、ちょっと手が緩んだ時は庭の手入れをしたり、天気が良ければ夕方ゴルフに行ったりと、手頃な息抜きにも事欠かず、あっという間に年が変わりました。

その後は校正作業。単に「てにをは」の問題ではなくたとえば「ベクトラン」の組成は間違っていないかなんて化学的な分野についてもいちいち調べなくてはならないのでたいそう時間がかかりました。
そうそう、校正が返ってくる間などを利用して、カミさんへのクリスマスプレゼントとして、鏡台を作ったりもしたっけな。「鏡台買ってくれ」と言わないところがうちのカミさんのいいところ。サイズの指定は厳しいけどね。
あと、運転免許もとった。毎年毎年国際免許を申請するのも大変だし、国際免許だと車の保険が高いので。
と、結構他にもいろいろやってたのね。


川のページに書いた訳だから無理矢理ですけど川の写真貼っておきます。ここはTe Waihou の遊歩道。っていっても3時間くらい歩くんですけど。とってもいいところです。

歩いていると、小僧が流れて来ました。まるで桃太郎。

この先はこんな滝があるんですけど。あいつら生きてるかな?

 

 

1月中旬にはなんとか校了。『用語辞典』の編纂には6年かかったという話しですから、これでも超特急ですね。
ま、ワタシの場合は、『用語辞典』を参考にできるのでものすごく楽だったわけです。『用語辞典』編集委員会の皆様には、感謝感謝です。

特に故野本先生は、舵社執筆陣の中では重鎮級の重鎮で大御所。ワタシなんかはもうチンピラ中のチンピラで、へらへらとしたお軽い系記事の中心人物だったわけで、初めて顔を合わせた時には、「いいかげんな事ばかり書いてけしからん」とお叱りを受けるかとビクビクしていたのですが、意外や「肝心な所は押さえている」と褒めていただきました。
GPSの記事の中で、常々「基本はチャートとコンパス」と書き続けていたあたりを評価して頂いたようです。実際今でもそう思っていますけど。

日本を出る直前に見たテレビ番組によれば、海好きにして文豪の北方謙三氏は、原稿を書く時に硬いブラシで頭をゴシゴシするんだとか。
ワタシの場合は孫の手で背中をガリガリしながら書きます。
北方先生は、愛用の万年筆を使わないと感じが出ないんだとか。ワタシの場合は漢字が出てこないのでワープロが無いと書けません。

ちなみに『ハンドブック』は、Nami2000というアウトラインプロセッサを使って書き上げました。ワープロを使っただけでは、参照先に飛んでチェックするという作業がとても大変ですが、アウトラインプロセッサならそれも簡単。見出し語だけをテキストファイルに書き出すなんて事もサラサラっとできるので大変便利でした。
ただ、これはWindows用のソフトで、マックオンリーな編集部では使えません。編集のMは自前のWin機で作業を行ったとの事です。

『実践 ヨット用語ハンドブック』(定価900円)発売中です。

(2006/02/03)

えー、あとは、ベランダの手すりにペンキ塗りました。これは塗装前の写真。ちょっと安っぽい感じ。

こちらは塗装後。うーん豪邸に変身。ってほどでもないか。ま、日頃の手入れが売却時の値段にも繋がります。この国では、家はヨットの感覚。

 

 

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