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「マム30ワールド」

11/8〜11にかけて、フロリダ州マイアミで、マム30クラスのワールドが行われました。

マム30は、今このサイズでは爆発的に人気のあるワンデザインボートです。
ブルース・ファーのデザインで、シンプルにして高性能。オーバーラップのないジブは取り回しが楽で、しかも大きなメインセイルと合わせればかなりパワフル。
その上、フリーではマストヘッドのスピンでカットビます。
アメリカでは登場以来大人気で、キーウエスト・レースウイークを始め主要なレガッタでは常に30艇以上が集まり、大熱戦となります。

昨年はイギリスで行われた世界選手権が、今年はマイアミでとあって、地元アメリカ艇は元より、ヨーロッパからもゾクゾクと詰めかけ、結局40艇の大フリートとなりました。

マム30はオーナーヘルムが基本で、そこが人気の秘密でもあります。<エスメラルダ>チームもオーナーヘルムで参戦。かれこれ3年目になりますか。アメリカのマム30フリートでは、すっかり常連になりました。

とはいえ、大型艇のオーナーでもある、ということはあまり知らなかったようで、今年の新艇はデビュー以来アメリカやヨーロッパのヨット雑誌のグラビアをよく飾っていた事もあり、みんな「同じオーナーなの?」と興味深げでした。

ビームスがスポンサードしてくれているユニフォームも大人気で、「余っていたら頂戴よ」とよくねだられます。

レースの結果は、マム30協会のホームページを見ていただくとして、今回は、マムの乗組員をご紹介しましょう。


これがマム30。
細いキールが特徴的で、確かに、うまく走らせないと失速してしまう。
だから、腕の差が出て競って楽しいのかも。
右が植松オーナー。48才。
食い物はケチらない、というありがたいポリシーで、クルーは満足しております。

左が僕。
オーナーと一緒の枠に納まり、クルー達には「チミらとは格が違うのよ」という事をしっかりと思い知らせようと思ってこういうレイアウトにしてみました。
実際は、ハゲだのヘボだの、バカにされています。
タクティシャンの高木裕。
おそらく、日本で一番うまいヘルムスマンの一人と言ってもいいでしょう。
マムでは、タクティシャンに専念。良いコースを引いて最終日は12位、19位と健闘したのも、高木のおかげだな。
吉田学。へんな写真でゴメン。3枚取って、これが一番良く撮れていたのだよ。
元ニッチャレメンバー。50ftではフローターとして活躍するが、マムではメインシートトリマー。何をやらせても、いい仕事をします。
ヘッドセイルトリマーの小林正季。
日本ヨット界の若手ホープ。ケンウッドカップでは<ゼネット>のヘルムスマンとしても活躍。
J/24にも乗るし、レーザーもやっている。
とにかく、ヨットが大好き小僧である。
料理も得意だし、買い物も好きだけど。
結局マメなのね。
日本一口数が多いバウマン、中嶋祐二。背景に隠れて角刈りが見えないのがザンネン。
任せて安心、パワーもあるし、良いバウマンです。
が、使いこなすのはなかなか難しいのですよ。すぐ口ごたえするから。車でいえばフェラーリかな。
ま、実はすごく気が弱いんだけどね。祐二の操縦は、僕と植松さんしか出来ない、と自負しております。

マストマン。稲葉健太。
<ラッキーレディー>稲葉オーナーの長男。
フロリダのマリーナ設計会社で働いている。
当初は「健太、あれで食っていけんのかねぇ」と心配したが、いまではすっかり足場を固め、まっとうに生活しています。オトーサン、ご心配なく。
人のことを「ハゲハゲ」言うが、君は絶対ハゲるよ。強い遺伝子持っていると思うぜ。

 

 

と、まあ、こんな感じで、気心のしれたメンバーでのレースは楽しいです。
写真は、ヨットの上で撮ったものではなく、どこやらレストランかバーってところが、エスメっぽいです。

マム30でのアメリカツアーもこれで6戦目ですか。
植松オーナーの腕前もなかなかのもので、ボートスピード、特に強風のフリーのハンドリングはお見事。マークラウンディングもめっきり上達。
残る仮題はスタートですか。
難しいですわな。強豪40艇が集まっているんだから。ここまでやればお見事って感じだと思いますよ。アジア最強のオーナーヘルムといってもいいかも。

さ、次は、12月の頭にプラトーカップがあって、その後は50ftでキーウエストです。
いよいよ21世紀かぁ。

                (2000/11/24)
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