「新エルメラルダ進水」 6月1日。新<エスメラルダ>が進水。
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船は、ハワイの強風向けに最適化され、非常に腰が強くなっています。 ここで疑問に思うのは、強風向けのボート、つまり強風時に速いボートは、レーティング上も強風下のレースで得なのか? ということ。 つまり、IMSのVPPが正確に船の能力を予測できるならば、強風向けのチューニングをしたボートは、強風下でより速く走って当然で、時間修正をすれば結果は同じになるはずだ。腰を強くするなどのオプティマイズは意味無いのではないか、ということ。 前から疑問に思っていたのですが、今回テストセイリングにファーヨットデザインのジム・シュメッカー氏が来たので聞いてみました。 ジムさんの言によれば、IMSのVPPは風速10ノット〜14ノットの間ではかなり適正にそのボートの性能を評価しているということ。ところが、14ノット以上、あるいは10ノット以下では、まだまだ完全ではないとのこと。 で、14ノット以上の強風域では、腰の強い船がルール上も有利になり、10ノット以下では腰の弱い船が有利になったりするんだそうな。 そんな不具合が分かっているなら、なんでORCはルールを変えないのですか? と質問したら、 「実はワタシもORCのコミッティーの一人なのよ。一生懸命やっているんだけど、なかなかうまくいかんのよ」 とのお話でした。
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写真は進水後、チューニングを兼ねたニューポートゴールドカップにて。 次の週には、文中のジム・シュメッカー氏を乗せてNYCアニューアルレースへ。 共に優勝。バリバリっす。 |
ジムさんは、いかにも頭の良さそうな落ち着いた物腰の方。でも、レース中も僕の仕事(ピット)を手伝ってくれて、フォアガイをずーっと持っている、なんていう退屈な仕事もやってくれました。 「もしもジャイブセットになったら……」 「トッパーだろ、分かってるよ」 とにっこり笑って、さすがにクルーワークにも詳しいようす。 Mumm30も、主にこの方が設計したんだそうな。 なかなか素敵な人でした。 (2000/6/13) |