「アメリカズカップ」自体は2隻で競うマッチレースだ。2000年の2/19日からオークランド(ニュージーランド)で行われる。
で、ディフェンディングチャンピオンである<チーム・ニュージーランド>に挑む挑戦チームを決定するのが「ルイ・ヴィトン・カップ」だ。

 つまり、「アメリカズカップに挑戦」するためには、まず「ルイ・ヴィトン・カップに挑戦」しなくてはならないという事になる。で、<ニッポンチャレンジ>は過去2回「ルイ・ヴィトン・カップ」に挑戦して敗れた事になる。「アメリカズカップ」にはまだ出ていないのだ。

 「ルイ・ヴィトン・カップ」は1999年10/18から総当たりの予選「ラウンドロビン1」が、さらに2回ラウンドロビンを行い、上位6チームが2000/1/2から行われるセミファイナルに残り、さらに上位2チームが1/25からのファイナルを争う事になる。
「ルイ・ヴィトン・カップ」を勝ち抜くだけでも至難の業なのだ。たぶん、挑戦艇はどこもみな「ルイ・ヴィトン・カップ」を勝ち抜く事しか考えていないんじゃなかろうか? 

 下馬評では、イタリアの<プラダ>、アメリカはニューヨークヨットクラブの<ヤングアメリカ>、サンフランシスコの<アメリカワン>の3チームが、資金やスタッフ、実績などから見ても頭一つリード。そして<ニッポンチャレンジ>もこれに続き4強の一角を占める。
 ということで、<ニッポンチャレンジ>が「ルイ・ヴィトン・カップ」でセミファイナルの6艇に残るのは間違いないのではないか? というよりも、セミファイナルに残れないと、かなり期待はずれということになる。
とはいえ、その後、ファイナルの2艇に残るのはきわめて厳しい……という状況ではないかと思う。
 となると、ニッポンチャレンジ自身、何を目標におくのかが、ちょっと気にかかるところだ。
 目標は、「かなり難しいが、頑張れば到達可能」なところに置くのがいい。でも、今回そんなちょうどいいゴールを見つけにくい。セミファイナルが4艇だけなら、「その中に入る」のを目標にすればちょうど良かったと思うんだけど。

 どうも前回までの一般マスコミは、無根拠に「ニッポン必勝態勢!!」と、大本営発表みたいな報道をしていたけど、いかがなものか。
 選挙運動でもそうなんだけど、「苦戦をしていますが、あと一歩です。どうか皆様の貴重な一票をお願いします」としないと応援しにくいんですよね。(と、以前、スキッパーのピーター・ギルモアに言ったら、「そうだそうだ」と頷いていたけどね)

 今のアメリカズカップは、マッチレースといっても、戦術的な駆け引きよりもスピード競走の感が強い。乗り手の技術が優秀なのはあたりまえ。出来のいいヨットが勝つ、という感じ。
 で、各チーム、ヨットの最終的なチューニングに余念がない。ま、そこが乗り手の腕でもあるんだけど。
 で、どこのヨットが早いかは、実際に走り比べてみないと分からない。陸上競技と違って、風しだいでスピードが変わるので、単にスピードメーターを比べても意味無いのだ。だから、レースが面白いのだ。

 <ニッポンチャレンジ>の2艇は、はたしてどんなパフォーマンスを見せてくれるのか。楽しみである。世界中が度肝を抜くように速いかもしれないんだから。がっくりするくらい遅いという危険性もあるけど。

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